海外のスポーツ関連番組

海外の最高のスポーツ番組のリストとしては、主にスポーツを脚本のテーマにしたドラマを取り上げたいと思います。バスケットボール、サッカー、野球、格闘技、ゴルフ、競馬、プロレスなど、多くのスポーツがドラマのテーマとして取り上げられています。スポーツが中心となる作品の登場人物は、アスリートやコーチ、スポーツライター、スポーツエージェント、あるいは観客と様々です。

フライデー・ナイト・ライト

肉食系スポーツとして有名なフットボールが、繊細かつ感動的な有名ドラマのテーマになるとは誰が想像できたでしょうか。このドラマには、胸が張り裂けそうになるシーン、腹が立つようなシーン、そして敗北や勝利の場面と、様々な要素が盛り込まれています。その全ての出来事が、テキサス州の小さな町、ディロンを中心に展開したゲームによく似ています。 

「思いやり」や「ニュアンス」という言葉は一般的にフットボールと聞いて思いつくような言葉ではありませんが、この作品にはしっくりと馴染みます。Friday Night Lightsはハートフルですが甘ったるいわけではなく、映像は鮮やかですが超リアルで、10代の若者やその親たちの描写が見事なアンサンブルを描いています。このドラマの全てのエピソードが、「フットボール」とは何かを物語っています。

テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく 

イギリスで降格の危機にある中堅サッカークラブ、AFCリッチモンドを巡るドラマです。ドラマは主演のサダイキスに始まり、サダイキスに終わると言っていいほどですが、他のキャストも素晴らしい演技を見せています(ラッソは技術的に才能があるわけではなく、コーチやモチベーターとして病的なほどにポジティブな役です)。

全体的に、面白いというよりは感動的な作品だと思いますが、最終回のクライマックスシーンは、コメディ史上最高のスポーツシーンの一つと言えます。スポーツファンなら誰でも涙するであろう作品です。優勝してタイトルを獲得することではなく、降格という屈辱から逃れることが目的であるという部分も、このドラマは非常に時宜を得ています。

しかしながら、ラッソはAFCリッチモンドの非公式なモットーである「夢が人を滅ぼす」という言葉に納得できません。ラッソは「希望を失うことが自分を追い詰める 」とチームメンバーに言い聞かせていますが、その言葉が本当に正しいかどうかは関係ありません。本当に重要なのは、その言葉を信じるかどうかです。

Ballers

主演のジョンソンが持つ高い身体能力のおかげで、これまで多数の高収益作品が生み出されていますが、表面からは見えない彼の真の姿を覗き見ることはできません。『Ballers』で彼が演じるのは、フットボール選手の引退後に資産マネジメントの職に転向して成功したスペンサー・ストラスモアという男です。ビジネスパートナーのジョー(ロブ・コードリー)とともに、旧友やセレブをマネジメントしていきます。このドラマでのコードリーの役は、ジョンソンを鼓舞するコミックリリーフ役でもあります。しかし他の役柄とは異なり、ジョンソン演じるスペンサーは頭脳と適性、そして卓越した肉体の持ち主です。

コードリー演じるジョーは傍観者であり、ジョンソンに色目を使われたいと願い、ジョンソンに見とれる視聴者の代わりとなってくれます。俳優のジョンソンと同様にスペンサーもまた、世間から一歩も二歩も離れた場所にいることが真の強さにつながることを理解し、出世を成し遂げます。ザ・ロックが大画面を支配し始めると、ジョンソンは自分(と成功者たち)が信じる「大物」へと徐々に進化していきます。